猟奇心理学者からの脱出Ⅱ

猟奇心理学者からの脱出Ⅱ

謎解きパーティのため、とある洋館に集められた参加者。
用意された謎解きは、
「15年前の未解決事件を解決せよ」というものだった。
犯人を見つけ、無事解決に導いたかと思われたが、
事態はとんでもない方向に発展する。
猟奇心理学者の用意した実験(ゲーム)から、
あなたは無事脱出できるだろうか-

登場人物

あなた

-

謎解きが大好きで謎解きパーティに参加した

参加者

識見裕憲(シキミヒロノリ)

-

猟奇心理学者。とある過去の事件についての真相を参加者に解かせようとする。

シキミ

執事:アクルヒキヨシ

シキミが幼少期の頃からシキミ家に仕えている執事

アクルヒ

助手:ウメザワ

シキミ教授の実験に協力している。梅が好き。

ウメザワ

助手:エノモト

シキミ教授の実験に協力している。ウメザワと仲がいい

エノモト

題材となった心理学

シェリフの泥棒洞窟実験

集団間での争いはどのように生まれ、解決に至るのだろうか。
このことを検討するため、シェリフらは1954年の夏、泥棒洞窟実験とよばれる実験を行った。
シェリフらは24人の少年たちを泥棒洞窟というキャンプ場へ招待し、彼らを2つの班に分けてさまざまな競争をさせた。
すると少年たちは相手の宿舎に奇襲攻撃をしたり、相手のことを「ずるい」「乱暴的」と言ったりするなど、どんどん敵対していった。
そうした争いの解決に重要だったのは、上位目標(集団同士が協力してはじめて達成できるような目標のこと)の導入であった。
日常生活においても、仲の良くない2つの集団を仲良くさせるには、集団同士が協力しないと達成できない目標を用意することが効果的だろう。
この実験は、集団間に敵意と偏見が生まれる過程と有効な解消方法を検討する初期の試みとして有名である。
その一方で、近年では実験の倫理的側面に対して批判がなされている点には注意されたい。
(参考: 『補訂版 社会心理学』P218-P219)

シェリフの泥棒洞窟実験イメージ